MYSTな休日(休日の過ごし方)

リアル謎解きにハマった、 大人の休日の過ごし方を紹介します。

泣きながら誓ったあの日を忘れない

約束
(1,400文字程度)

 娘がまだ小さくて一人では何もできないとき。たしか2・3歳くらいだったと記憶している。

 

おもちゃを我慢できる子

 娘は欲しいものがあっても我慢をして気持ちを収めることができるのだ。

 おもちゃを欲しがって駄々をこねるようなことは一切しなかった。逆におもちゃを欲しがらないのことが心配だったので、私が色々と見立ておもちゃを渡していた。それはそれで喜んで遊ぶのだ(大量のぬいぐるみがそれである)。

 このように娘は「ものを欲しがる=悪いこと」と覚えてしまったようなのである。

 そんな中でも自分から欲しがったものといえば「レジのおもちゃ」を唯一欲しがったのを記憶している。

 おもちゃのレジを買いに行こうと決め、おもちゃ屋に行ったが残念ながら予定していた、レジは売り切れていたのだ。

 娘もよほど悔しかったのだろう、目にはジワっと涙をこらえているのがわかるのである。でも、泣きはしないし駄々をこねて困らせることはしない。

 小さいうちはもっと親を困らせたほうが安心できたかもしれない。

ある日に事件が

 このように自分で我慢することが正しいと覚えてしまったがために、とても切ないことがおきてしまった。

 いつもと同じく家族3人で遊んでいたときである。ちょっとした用事で妻と別行動を取り、私と娘2人で大宮をぶらぶらしていた。

 娘が一言ささやいてきた。「パパ、トイレに行きたい。大変だ、漏れそう・・・」

 思いっきり私は焦った。普段からこのような心構えをしていなかったため、トイレの場所を把握してはいなかった。娘が我慢しているのが分かる。

 SOGOの地下1Fのトイレの場所なら分かるので、娘を抱っこして私は走った。

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 で、トイレに着いた。

 しかし、残念なことに全部埋まっており、待ってみたが開く気配がない。女子トイレが空いているのか確認する時間もない(どのみち入れないし)。

 もたもたしているうちに間に合わず、残念なことになってしまった。

 この時に娘が私に驚くことを言ってきた。

 「パパ、ごめんね。パパ、ごめんね。」

 と言いながら泣いていた。

 「えっ」、私は耳を疑った、悪いのは私である。

 「○○ちゃんは悪くないからね。悪いのはパパだからね」と何度も説明をしたが、娘は泣きながら謝っているのだ。

 私はものすごい切なさと虚しさと自分への怒りを覚えている。

 小さいからわからないとはいえ、こんな小さい子が悪いことをしたと思い理不尽にも「ごめんね」という言葉を言っているのだ。

 私と娘は二人でぎゅっと抱きしめ合いながら泣いた(ちなみに二人ともおしっこまみれである)。

 娘に二度とこのように理不尽な「ごめんね」は言わせない。

 と私は心に誓い、そして二人で泣き続けた。

そして約10年後の娘

 あの時から約10年ほど経過して今は。

 小さい時は恥ずかしがり屋でものすごい人見知りであったが、当時の面影は全く無く、とにかく強いの一言である。

 おもちゃを欲しがる時期も過ぎ、さらに節約意識が両親よりも高くなった。不要なものを買うと私が怒られるのだ!

 娘は、小さい時からそして今でも手がかからないまま大きく立派になった。

 私が娘を叱ったのは幼稚園の時の1度だけだ。

 人見知りな性格はどこかに行ってしまい、今は学校でもリーダーシップを取り、先生にも「強い子ですね」と言わせるほどである。

 でも10年前のあの時のことは私は忘れない。

 娘がどんなに強くなっても、そして娘が覚えていないとしても・・。

 

 

泣きながら誓ったあの日は忘れない。